※2026年7月25日公開。2026年10月9日に岡崎市公式サイトで受付状況と条件を確認し、市の緊急アピール宣言と、市が公表している被害状況(2026年1〜5月)を追記しました。補助は先着順で、予算額に達し次第終了します。申請前に、文中の公式ページで最新情報をご確認ください。
「実家に電話したら、知らない番号からの着信が増えてるらしい」
そんな話を聞いて、少し心配になったことはありませんか。
高齢の親を狙う電話の入口になりやすいのが、実家の固定電話です。
そして岡崎市には、その対策費用を半分補助してくれる制度があります。
今回は特殊詐欺対策装置購入費補助を、離れて暮らす家族の目線で整理しました。
まず結論:半額・上限6,000円の補助があります
制度の骨格はシンプルです。
対象の装置を買うと、購入費の2分の1・上限6,000円が補助されます。1世帯1台までです。
対象は、岡崎市内に住む65歳以上のかたで、次のいずれかにあてはまる世帯。
・ひとり暮らし ・高齢者のみの世帯 ・日中は高齢者だけになることが多い世帯
「日中だけ」も対象に入っているのがポイントです。同居していても、昼間は親だけという家庭は多いはずです。
市の基準では、65歳未満の家族が仕事や通学で出ていて、高齢者だけになる時間が「1日6時間以上・週3日以上」の世帯です。この場合は「家族状況申出書」も出します。
65歳以上かどうかは、令和8年度中に65歳になる方も含みます。補助額は千円未満切り捨てで、ポイントで支払った分は対象外です。
岡崎署管内の特殊詐欺は1〜5月で10億円超。市が緊急アピール宣言
2026年10月9日の見直しで、市の公式ページ(8月7日更新)から追記した内容です。
被害の急増を受けて、4月23日に岡崎市長・幸田町長・岡崎警察署長の連名で特殊詐欺多発緊急アピール宣言が出されました。
その後にまとまった集計では、岡崎警察署の管内で今年1〜5月の特殊詐欺は147件・約10億5,300万円。前年の同じ時期は63件・約2億6,600万円でした。
この10億円が、すべて電話の被害というわけではありません。市によると、急増しているのは被害者の多くが30代〜50代の「SNS型投資詐欺」です。
一方で、警察官や息子・孫、役所を名乗る詐欺も、多発している手口として挙げられています。市は「警察官は、LINEで連絡はしません」とも呼びかけています。
電話でかかってくる手口への対策として、市は家の電話を特殊詐欺対策装置に変えることを挙げています。この補助は、その後押しです。
出典: 特殊詐欺多発緊急アピール宣言(岡崎市公式・2026年8月7日更新)
SNS型投資詐欺や「ニセ警察」の電話について、数字と見分け方は別の記事にまとめました。 ▼関連記事 岡崎の特殊詐欺が前年の2倍超|知らないLINEに持ち株を教えないで
「対策装置」って、何をしてくれるの?
対象になるのは、特殊詐欺対策機能を持つ電話機や外付け装置です。
市の補助の対象は、大きく2つの型です。
・通話録音装置:着信時に「この通話は録音されます」と相手に自動で伝え、録音する ・着信拒否装置:警察・自治体等の迷惑電話番号データベースをもとに、着信を自動で拒否・通知する
これらの機能が入った固定電話機も対象です。着信拒否装置は発信番号表示サービスへの加入が必要で、その料金は自己負担になります。
詐欺グループにとって、会話が録音されて証拠が残るのは困ることです。市も「犯人と直接話をしないことが何よりも有効な対策」としています。警告メッセージは、話し始める前に相手をふるい落とす仕組みです。
つまりこの装置は、詐欺師と「戦う」道具ではありません。そもそも狙わせないための道具です。
申請の流れ:購入と申請は帰省のついでにできます
手順は5ステップです。
①対策機能付きの電話機・装置を購入(令和8年4月1日以降の購入が対象)
②領収書の写し(宛名は申請者本人。購入を家族に委任した場合は受任者)と、機能がわかるカタログ等を保管
③申請書に記入(市公式ページからダウンロードできます)
④防犯交通安全課の窓口へ持参、または郵送
⑤約2週間後に市から届く「補助金請求書」を提出。その約1か月後に振り込まれます
郵送は令和9年3月31日必着。先着順で、予算額に達し次第終了します
本人が購入に行くのが難しい場合は、委任状を使ってご家族が代わりに購入できます。ただし申請と振込口座は本人名義です。迷ったら担当課に相談してみてください。
一次情報はこちら: R8年度特殊詐欺対策装置購入費補助(岡崎市公式) 担当:市民安全部 防犯交通安全課 生活安心係(電話 0564-23-6525)
2026年10月9日に市の公式ページを確認した時点で、受付終了のお知らせは出ていませんでした。
なぜ「電話」なのか。岡崎も他人事ではありません
岡崎ならではの視点でひとつ。
以前、防犯用具補助金とトクリュウ対策の記事でも書きましたが、狙う側は事前に「情報」を集めています。
固定電話は、その情報収集の入口になりやすい場所です。
何気ない一本の電話から、家族構成・在宅時間・資産状況を聞き出されることもあります。
だからこそ、入口である電話を固めることには、金額以上の意味があります。
なお、岡崎市の防犯系の補助はこの制度だけではありません。
・防犯カメラ・センサーライト等に上限3万円 → 防犯用具補助金の記事 ・自転車ヘルメットに上限2,000円 → ヘルメット補助の記事
あわせてチェックしてみてください。
「親孝行のキッカケづくり」
補助額だけ見ると、正直、大きな金額ではないかもしれません。
でも、この制度の本当の価値は「設置のきっかけをくれること」だと思っています。
「詐欺に気をつけてね」と口で言うだけでは、対策は進みません。
装置をつけるという行動まで持っていって、はじめて親を守れます。市が半額出してくれる今は、そのきっかけになると思っています。
申請前に必ず確認してほしいこと
この記事の内容は、2026年10月9日に市の公式ページで確認したものです。
補助金は年度ごとの制度なので、予算がなくなれば期限前でも終了しますし、翌年度は条件が変わることがあります。
申請前に、必ず公式ページで最新の受付状況を確認してください。
岡崎市の補助・助成制度の全体は、こちらの公式一覧から確認できます。 補助・助成・融資・減免制度の一覧(岡崎市公式)
※対象要件の詳細(世帯の状況・対象機種など)は公式ページと担当課でご確認ください。
最後に
私の実家にも、昔ながらの固定電話があります。
正直に言うと、この制度を調べるまで「うちの親は大丈夫でしょ」と思っていました。
でも、詐欺の被害に遭った方の多くも、きっと同じように思っていたはずなんです。
「大丈夫」の根拠が「今まで何もなかったから」だけなら、それは対策とは呼べません。
この週末、実家に電話するついでに「対策電話にしない?市の補助があるよ」と一言、切り出してみてください。
その一言が、いちばんの防犯対策だと思います。
