募集中岡崎の予算に、あなたの声を。名前不要・1分|10/25まで
← ブログ一覧へ
岡崎市の延長保育料、一部の区分で2倍に。私が反対した理由
議会活動
2026年9月18日 令和8年9月定例会・第110号議案 反対討論
延長保育を利用する保護者・子育て支援に関心のある方向け
#9月定例会#反対討論#子育て支援#岡崎市議会#延長保育料

岡崎市の延長保育料、一部の区分で2倍に。私が反対した理由

3秒で分かる結論

延長保育料の改定は賛成33・反対3で可決。私は反対しましたが、力及ばず申し訳ございません。経緯も含め解説します。

こんな方におすすめ 延長保育を利用する保護者・子育て支援に関心のある方

この記事のポイント

  • 第110号議案は賛成33・反対3で可決
  • 2027年4月から有料区分は月1000円増
  • 値上げの経緯と賛成討論の理由
  • 所得区分と人数を図で解説
  • 負担の分け方を3段階の一例で考える

9月18日の岡崎市議会で、市立こども園・保育所の延長保育料を引き上げる第110号議案が、賛成33、反対3で可決されました。

第110号議案の議員別賛否一覧。賛成33、反対3で可決。反対は鈴木雅子議員、中根善明議員、本多勝議員。荻野秀範議員は議長として採決不参加。その他33名は賛成。
○:賛成、×:反対、-:議長(採決不参加)。画像をタップすると拡大できます。

私は反対しましたが、力及ばず申し訳ございません。

私の基本的な考えは、利用する家庭の負担増をできる限り抑え、市や国の公費で支えたいというものです。

そのうえで、追加の負担をお願いするなら、所得や世帯の状況への配慮も一緒に検討してほしい。値上げの経緯と、私が反対した理由を解説します。

2027年4月から、月額はどう変わるのか

可決された条例改正は、2027年(令和9年)4月1日に施行されます。下の図にある有料区分は、いずれも月1,000円の引上げ。現行の免除対象は変わりません。

2027年4月1日からの市立こども園・保育所の延長保育料。有料区分は月1000円ずつ増額。生活保護世帯等・市民税非課税世帯は0円を継続。
可決された改正のうち、継続する利用区分を整理しています。 画像をタップすると拡大できます。
料金を文字で確認する
短時間認定
平日16時〜17時30分
現行の月額:1,000円
改定後の月額:2,000円
短時間認定
7〜8時・16〜18時(土曜を含む)
現行の月額:2,000円
改定後の月額:3,000円
短時間認定
7〜8時・16〜19時(土曜を含む)
現行の月額:3,000円
改定後の月額:4,000円
標準時間認定
18〜19時
現行の月額:1,000円
改定後の月額:2,000円
生活保護世帯等・市民税非課税世帯
現行の月額:0円
改定後の月額:0円
市立こども園・保育所の料金です。私立園の取扱いは、通っている園にご確認ください。図は継続する利用区分の比較で、今回の改正には18〜22時の区分の削除も含まれます。

現行料金が設定されたのは2015年度。10年余りを経ての見直しです。

まず、公費で負担増を抑える方法を考えたい

延長保育は、すでに公費でも支えられています。働きながら子育てを続けるための保育を、利用者の負担だけで考えたくありません。

市の財源配分や国の支援を活用・充実できないか。まずそこを検討し、家庭への追加負担をできる限り抑えたいと思っています。

もちろん、公費も税金などで賄われます。ほかの子育て支援や行政サービスとの配分、継続できる財源まで含めて考える必要があります。

値上げの経緯

市が値上げを提案した主な理由は、人件費の上昇です。料金を据え置く間に、延長保育を続けるための費用が増えてきました。

その結果、費用全体に占める利用者負担の割合は、2015年度の15.4%から、2026年度の試算では8.1%へ低下しています。

保護者が支払う料金が下がったのではなく、運営費が増えたことで、利用者が負担する割合が小さくなったということです。

市は、この割合を15%とするため、各有料区分を月1,000円引き上げ、年約1,125万円の増収を見込むと説明しました。

本会議の賛成討論では、「15%を目安に計算すると必要な増額は月981円で、1,000円には根拠がある」「保育士を確保し、保育の質を維持するために必要だ」といった理由が示されました。採決でも、33人の議員が賛成しています。

私も、人件費が上がる中で財源を確保する必要性や、値上げの金額を導いた考え方には合理性があると理解しました。

ただ、そこからもう一歩踏み込み、誰に、どれだけ負担してもらうかまで考えるべきではないか。その疑問が残りました。

反対した理由は、3つあります

① 同じ1,000円でも、家計への重さは違う

同じ月1,000円の値上げでも、家計に余裕のある家庭と、毎月のやりくりが厳しい家庭では、受け止める重さが違います。

ひとり親で家計を支えている方や、子どもが複数いる家庭もあります。金額を一律にするだけで、負担も公平になるのでしょうか。

そこで採決前に、私は保育課へ照会しました。利用する家庭の所得区分や、料金を軽くする仕組みの検討状況を確かめるためです。

9月11日の回答では、利用児童は956人。このうち免除の36人を除く、920人が料金を支払っています。内訳を図にしました。

利用児童956人のうち免除36人、料金を支払う児童920人。市民税額が低いC〜D2は87人、中間のD3〜D5は266人、高いD6〜D8は567人。人数は2026年4月1日時点の児童数。
市民税額による区分と利用児童数。図の3区分は、説明のためにまとめたものです。 画像をタップすると拡大できます。

「C〜D2」などの記号は、市が通常の保育料を決めるために使う区分です。世帯の市民税の課税状況などに応じて分かれています。

私が特に気になったのは、税額が低い区分にあたる87人です。通常の保育料では、この区分のうち、ひとり親世帯や障がいのある方がいる世帯などに、年齢・世帯の条件に応じた軽減があります。

ところが今回の延長保育料では、免除対象を除き、税額が低い区分にも高い区分にも、同じ月1,000円の増額を求めます。

市は、延長保育を通常の保育時間を超える「選択的サービス」と説明しています。

ただ、仕事や通勤の都合で、利用を減らしにくい家庭もあります。同じサービスだから同じ額、という説明だけでよいのか。そこに疑問が残りました。

② 減免基準の見直しが検討されていなかった

今回の改定で、所得や世帯状況への配慮を検討したか。市の回答は、次のとおりです。

既存の減免基準の変更に関しては検討していません。

これは、今回の延長保育料の改定についての回答です。市の子育て支援全体に配慮がない、という意味ではありません。

利用児童には、ひとり親家庭の児童が38人います。これは世帯数ではなく、児童の人数です。

ひとり親であること自体による延長保育料の軽減はありません。ただし、市民税非課税などの条件に該当すれば免除されます。

一律の引上げには、仕組みが簡単で分かりやすい面があります。それでも、別の負担方法と比較したうえで決めてほしかったと思います。

10年余りぶりの改定です。料金だけでなく、減免の範囲を考える機会でもあったはずです。

③ 他市には、所得や年齢に応じた仕組みがある

近隣市の案内も確認しました。料金の高い・安いだけでなく、どのような配慮があるかを見ています。

  • 安城市:2027年度の利用ガイドに、標準時間認定で19時まで利用でき、延長保育利用料が月1,000円となるコースがあります。
  • 豊田市:2027年度の案内では、こども園等の3〜5歳児の延長保育料は0円。0〜2歳児も、市民税所得割額による一定の区分まで0円です。
  • 碧南市:市民税額等による階層区分に応じた延長保育料です。
  • 名古屋市:延長保育などの利用料は、市民税額に応じた階層別に決まると案内しています。

園、年齢、利用時間などの条件が異なり、岡崎市の方が安い場合もあります。単純な料金ランキングではありません。

他市の制度をそのまま移すのではなく、岡崎市でも比較できる選択肢を示すことを求めました。

増収をほぼ変えず、3段階に分けると

たとえば、こんな分け方も考えられます。市から示された区分別の人数を使って、私も試算してみました。

料金を支払う920人について、増額を月300円・700円・1,250円の3段階に分ける例です。図の料金は、現在月1,000円の「標準時間認定・18〜19時」で示しています。

現行月1000円の標準時間認定18〜19時で比較。決定した料金は2000円。試算例はC〜D2の87人が1300円、D3〜D5の266人が1700円、D6〜D8の567人が2250円。920人の月の増収は一律1000円増なら920000円、3段階なら921050円。
所得区分に応じて増額を分けた一例です。実施が決まった料金ではありません。 画像をタップすると拡大できます。

一律に1,000円増やすと、月の増収は92万円。この3段階なら、92万1,050円です。増収をほぼ変えずに、税額が低い区分の値上げ幅を抑える分け方もできます。

その分、税額が高い区分には、市の改定より月250円多く負担していただく形です。

もちろん、これはあくまで一例です。この金額が正解だと決めつけるのではなく、こうした選択肢も並べて、どの分け方がよいかを議論してほしかったと思っています。

0〜2歳児の通常保育料の比率を参考に、3段階へ丸めた試算です。2026年4月1日時点の人数で比較し、事務費等は含めていません。市の年間増収見込み約1,125万円とは計算条件が異なります。

私は反対しました

賛成した議員からは、値上げの必要性や金額の根拠が示されました。

ただ、本会議の賛成討論では、所得や世帯状況に応じて「誰に、いくら負担してもらうか」という分け方に踏み込んだ説明はありませんでした。

ひとり親家庭など、配慮が必要な方の負担をどう抑えるか。今回の改定で、その検討がないまま、市の提案をそのまま受け入れてよいのか。私には、この疑問が残りました。

値上げする理由に合理性があっても、一律に1,000円を求める方法がよいかは、もう一つ踏み込んで考えるべきだと思います。

私が反対した中心は、減免基準の見直しを検討せず、一律に増額することです。保育を続ける財源と、家庭ごとの負担への配慮を、一緒に検討してほしいと考えました。

保育の現場と、家計の両方を支えたい

保育士を確保するためのお金も、働きながら子育てをする家庭の暮らしも、大切にしたい。その両方を考えたうえでの反対です。

私自身、子育てをする立場でもあります。お迎えの時間と仕事の都合を、料金だけで割り切れない家庭があることを忘れたくありません。

議決された以上、まずは新料金と免除の対象が正確に伝わるよう確認します。そのうえで、公費による負担軽減や、所得・世帯状況に応じた配慮について、引き続き市に求めていきます。

9月定例会全体の決算や暮らしに関わる議案は、閉会報告の記事にまとめています。

出典・確認した資料

2026年9月18日時点の資料に基づきます。他市の制度は園・年齢・利用条件により異なります。表紙のイラストと本文の案内図はAIを用いて制作し、記載した数値・条件を資料と照合しています。
まとめ

延長保育料の改定は賛成33・反対3で可決。私は反対しましたが、力及ばず申し訳ございません。経緯も含め解説します。

よくある質問

この記事について、ひとつ聞いてみる

「うちの場合は対象?」「ここが分かりにくい」など、質問は1つで構いません。本多本人または事務所が拝見し、メールでお返事します。

お名前を添える(任意)

本格的な相談はお問い合わせフォームもご利用いただけます。